加速寿命試験(ALT, Accelerated Life Test)は、実際の使用条件より過酷な条件を設計・印加し、短期間で製品の実使用寿命を予測する試験です。実際の使用では長い時間がたってから現れる故障を、試験期間の中で引き出すことが目的です。
規格から持ってくるのではなく、製品から設計します
QRAPSは試験条件を規格からそのまま持ってきません。製品の使用環境と故障メカニズムを分析し、製品ごとに加速条件を設計します。進め方は、使用環境の分析 → 加速条件の設計 → 加速試験 → Weak Point の抽出の順です。設計段階で使用条件を分析して問題点を洗い出し、加速条件で試験して弱点を補完します。
試験設計の4段階
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1. 構造・故障モードの定義(Architecture & Failure Mode) | 製品構造と想定される故障モードを定義します |
| 2. 潜在的な故障メカニズム(Potential Failure Mechanism) | 故障を引き起こし得るメカニズムを抽出します |
| 3. 支配的な故障メカニズム(Dominant Failure Mechanism) | 支配的な故障メカニズムを選定し、加速因子(温度・湿度・電圧・振動など)を決定します |
| 4. 加速試験(Acceleration Test) | 加速条件で試験を行い、寿命を予測して Weak Point を抽出します |
結果は設計に戻ります
試験が終わると、結果から限界寿命を予測し、脆弱部位の原因分析と設計補完案を併せて提示します。試験データを次の設計に反映できるようにすることが目的です。
どのような製品を試験しますか
- 電装品(センサー・制御器・モジュール)、電源装置、LEDモジュール、モーター・アクチュエータ
- 家電・IT機器、ヘルスケアIoT端末
- 製造用ロボット・制御器、スクリーンゴルフなどのシステム製品
研究と実績
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2010年11月 | LG LCD Monitor OEM 製品の加速寿命試験および装置製作 |
| 2015年7月 | 合同参謀本部 軍用装備の寿命予測および加速寿命試験 |
| 2022年12月 | 現代ロテム K2戦車 制御部(障害物除去)の加速寿命試験 |
| 2023年 | 国防論文 — K2戦車 電装品の加速寿命評価(現代ロテム共著) |
| 2023年 | 現代モービス Silver Box などの加速寿命試験法の開発および試験 |
| 2023年7月 | 現代モービス 制御器の加速寿命試験 |
| 2024年4月 | EVS37(世界電気自動車学術大会)研究論文を掲載 — The Study on Accelerated Life Testing of Electric and Electronic Systems for Electric Vehicles(現代モービス共著) |
2020年2月には「電子機器の寿命予測システムおよびその寿命予測方法」(第10-2081184号)で特許を登録しました。詳しくは加速寿命試験のページをご覧ください。
よくある質問
Q. 加速寿命試験と環境信頼性試験は何が違いますか?
環境信頼性試験は、実際の使用環境より過酷な温度・湿度・腐食・振動・衝撃の条件で、製品が性能と構造を維持するかを確認する試験です。加速寿命試験は、過酷な条件を設計・印加して短期間で実使用寿命を予測することを目的とします。環境信頼性試験は環境信頼性試験のページでご案内しています。
Q. 適用規格がない製品も試験できますか?
可能です。規格が定まっていない製品も、実際の使用環境と想定される故障モードを分析し、試験条件と判定基準を一緒に設計します。新製品の信頼性規格の開発もQRAPSの主要業務です。
Q. 加速因子はどのように決めますか?
製品構造と故障モードから支配的な故障メカニズムを選定したうえで、そのメカニズムに合わせて温度・湿度・電圧・振動などから加速因子を決定します。
Q. 試験期間と費用はどのくらいですか?
品目、試験項目、試料数、試験条件によって異なります。製品情報と必要な試験をお問い合わせまたはお電話(+82-32-326-0213)でお知らせいただければ、ご相談の過程でお見積りと想定日程をご案内します。

